~まさか己の事、知ってるなんて嘘だろ?~
最終間際の便に乗り込み、帰ってきますたε=ε=ε=┏( τ∀τ)┛
高速バス車内の最後尾に腰を据えた所から舞台は幕を開ける。
横に座っていた女性の荷が己の躰を掠めた。
今宵の宿敵、マリーンズの応援旗!?
当たってますよ~的な感じで・・・
気になる人は気になってしょうがないと思う訳で。
さほど気にしてはなかったものの、放っておけず・・・
ちょいとばっかし移動させる。
しかし、よくよく考えたところで、隣の女子は宿命のライバル。
互いにAクラスへ生き残りを賭けたサバイバル。
ここぞとばかりに声を掛ける、緊張の面持ちはまたいつになく。
話し込んでる内に応援チームの垣根なく話が進む。
監督・選手・他球団、はたまた御当地話に到るまで弾む会話。
くたびれ果てて窓際に顔を伏せ眠る
己のガールフレンドは寝たふりをしてたんだろうか。
でもね、実際に僕が目を丸くしたのは
バスを降りてからだったんだ。
共に試合を観に逝ってたっていう
もう一人の女の子が
隣の隣に住んでる同級生の妹だったのだから。
最近姿さえ見かけることなくなり、顔もろくに思い出せずにいたんだし。
こんなこと言ったら、さらにあいつ嫉妬しちゃうかもな…
ただこれだけは言っておく。
軽い気持ちで声を掛けたんじゃなくて
ファン同士の交流を図ったってだけなのさ。
~おしまい~